子どもが巻き込まれた法律問題の解決法
2024/08/22
近年、家庭や学校、インターネットを含む社会環境の中で、子どもが巻き込まれる法律問題が増加しています。大人に比べて法的リテラシーが未成熟な子どもは、知らず知らずのうちに不利益を被ったり、加害者とされてしまうことも少なくありません。
今回は、実際の法律相談で取り扱うことの多い「子どもに関わる法律問題」とその対処法を解説します。
目次
子どもが巻き込まれる法律問題とは
子どもが巻き込まれる法律問題は、以下の場面が挙げられると思います。
1. いじめ・体罰・不登校(教師に見えないいじめ、教師による暴行など)
2. 離婚・親権・面会交流に伴う問題(親権を巡る親同士の争い、面会交流させてもらえない等)
3. SNS・ゲーム・通販による契約トラブル(子どもによる無断課金、スマホでの個人情報漏洩)
4. 非行・少年事件(犯罪の若年齢化)
5. 子どもの権利と社会的保護(子どもに対するネグレクト、障害などによる差別など)
具体的には、、、
1. いじめ・体罰・不登校
学校でのいじめ(暴力・ネットいじめ)、教員による体罰や不適切指導
学校や教育委員会の対応が形式的・不十分な場合など
2. 離婚・親権・面会交流に伴う問題
親権を巡る争いでの子どもの奪い合い、子との面会交流のトラブルなど
3. SNS・ゲーム・通販による契約トラブル
子どもが無断で課金、通販を行う、子ども同士でのネット上の誹謗中傷、犯罪集団への誘引(ダークウェブなど)、スマホでの個人情報漏洩
4. 非行・少年事件
窃盗、暴行、薬物などの刑事事件化、犯罪の若年齢化(主に家庭環境や交友関係が背景にあるケース多い)
5. 子どもの権利と社会的保護
家族から子どもが家で暴力を受けている、施設に入所させられて意見が聞いてもらえない
障害やLGBTQを理由にする差別がある
法律専門家へ相談することの重要性
今まで挙げた子どもに関する法律問題は、当事者同士で解決できない場合には、法律専門家や裁判所の力を借りて解決することが適切であると思います。以下は弁護士による対処法についてご説明します。
1. いじめ・体罰・不登校
民事上は損害賠償請求(不法行為)であるが、刑事事件に発展する可能性もあり
学校や地方自治体に対し、国家賠償法に基づき法的責任を追及する
● 弁護士としての対処
・学校・教育委員会との交渉、対応を支援する
・証拠保全措置を講じて(LINE、録音、診断書など)、慰謝料の証拠を集める。再登校支援も行う。
2. 離婚・親権・面会交流に伴う問題
親権を巡る争いでは子どもの奪い合いが起きたり、面会交流が滞ったり、感情的な問題が尾を引くケースが少なくない。家庭裁判所の判断基準は「子の最善の利益」で、子の意思(特に10歳以上)も重要視されるので、その視点を踏まえた対処が必要となる。
● 弁護士としての対処
・必要に応じて子の一時保全措置(子の監護者指定及び子の引渡しを求める申立て)
・面会交流の交渉、面会交流調停を申し立てるなど
3. SNS・ゲーム・通販による契約トラブル
子どもが親に無断で課金、通販を行ったり、スマホを使ったネット上の誹謗中傷やトラブルに巻き込まれることも少なくない。スマホで個人情報が漏洩するリスクもある。
● 弁護士としての対処
・未成年者取消権(民法5条)を用いた契約取消し
・プラットフォーム事業者への対応支援
・ネット上の中傷に対する発信者情報開示請求、損害賠償請求など
4. 非行・少年事件
少年による窃盗、暴行、薬物などのケースでは、家庭環境や交友関係が背景にあるケースが少なくない。
● 弁護士としての対処
・家庭裁判所で行われる審判に向けた付添人活動
・少年の保護者や学校など、少年の周囲との環境調整を図る
・時に、再発防止のため福祉支援機関と連携することなど
5. 子どもの権利と社会的保護
子どもが家庭内で暴力を受けていたり、養護施設に入所した後で助けてもらえないなどといった問題が起こり得る。また、障害やLGBTQを理由に差別される場合もある。
● 弁護士としての対処
・学校、養護施設、子どもの親に対する適切な対応を講じる
・子どもの代理人として、子ども自身の声を届ける活動を行う
解決に向けたステップと手続き
子どもが法律問題に巻き込まれた場合には、以上のような施策を講じることが重要です。
但し、具体的な施策が分からないという場合も少なくありません。
✔ 親として、何をすべきか分からない
✔ 子どもの気持ちをどう尊重すればよいか悩んでいる
✔ 学校や行政が動かない
このような場合には、お近くの弁護士へご相談ください。守るべきは、子どもの未来です。